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■2001/11/1
- パキスタンに来て、すでに一ヶ月が過ぎてしまいました。
この間、アフガニスタンに入るために、色々と手を尽くしましたが、
不法入国したフランス人ジャーナリストや日本人ジャーナリストの逮捕などでパキスタン側からの入国は
ほとんど可能性が無くなりました。さらに、アメリカの空爆や地上軍の投入で、
タリバンの態度は一層硬化し、アフガニスタン国内の状況は外国人ジャーナリストが
安全に入れる状況ではなくなってきました。「カメラを持っている人をスパイと見なすような事態では
とても安全が保障できない。さらにタリバンは戦闘に手一杯で、
ガードやガイドに人を回せない」と、これまで接触を重ねてきたタリバンサポーターのある人物からの報告で、
今回の取材を切り上げる決断をせざるを得ませんでした。
ペシャワールからイスラマバードに帰る朝、激しい雷雨で目覚め早めの朝食をとり荷
物をまとめてホテルの外に出ると、雨で洗われた空気のすがすがしいこと、乾燥し、
車の排気ガスとホコリで汚れきっていた肺にひんやりとした新鮮な空気がとても爽やか
でした。
取材中、半袖のシャツでも汗ばんでしまうほどでしたが、この朝は長袖が欲しくなり
ました。
アフガニスタンのヒンドゥークシ山脈ももうすぐ雪が来る季節を迎える時期になったの
です。
山岳地帯に逃げ込んだ、難民の人々は厳しい冬を乗り越えられるのだろうか。
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■2001/11/2
- 帰国の朝、イスラマバードのホテルで友人のジャーナリストはBBCのアフガニスタン
国内からのニュースレポートを見ながら、彼らは一日3万ドルもタリバンに支払って
取材をしているのだよ、と言った。
オオッーこれがWar Media Businessか・・・・。
大金を投資して得られる情報に世界中が振り回されている。
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