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イラク レポート 総合INDEX

湾岸戦争後のイラク‥‥‥子どもたちが死んでゆく

劣化ウラン弾と経済制裁−湾岸戦争後のイラク

Depleted Uranium Bullets and Economic Sanctions in IRAQ


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劣化ウラン弾

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戦車の墓場ー多国籍軍の攻撃で破壊されたイラク軍戦車
(イラクークエート国境非武装地帯)
劣化ウラン弾の攻撃で穴が開いた戦車
(イラクークエート国境非武装地帯)
サウジアラビアに石油を送り出すポンプステーションは激しい爆撃にさらされた。
(A10対地攻撃機から発射された劣化ウラン弾)
 劣化ウランは核燃料や核兵器を生産するためのウラン濃縮過程で生まれる。各国の原子力産業がその処理に困っている放射性廃棄物である。固くて重い性質に目を付けた兵器産業は70年代後半から、劣化ウラン弾の生産を始めた。劣化ウラン弾は高速で標的に激突し、その衝撃と発熱で激しく燃焼し、微粒子となり飛散し、大気や土壌、水を汚染する。
 体内に入れば金属毒と相まってガン、白血病、肝臓障害、腎臓障害、腫瘍、奇形児出産などが発生する。
 米陸軍環境政策局によれば大口径の劣化ウラン弾1400発以上が湾岸戦争で消費され、A-10対地攻撃機などからの30ミリ劣化ウラン弾は94万発も発射された。使用総量は800トンに上るという。「広島に落とされた原爆の1万4千倍から3万6千倍の放射能原子」(矢ヶ崎克馬・琉球大学教授)がばらまかれたことになる。
破壊されたイラク軍戦車の部品を取り外す砂漠の民ベドウィン。劣化ウラン弾で汚染されているかも知れない戦車の部品は、町で売る。劣化ウラン弾の事を彼らは知らない。
(イラク−クエート国境非武装地帯)

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