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Dr.グシェフ。染色体サンプルを手に「婦人の3分の1の染色体は異常がある」と言っていた。
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セミパラチンスク放射能医学・環境研究所は市内のガガーリン通りにある。旧ソ連時代、ここは
正式名称「ソビエト連邦保健省付属第四診療所」、通称「第四診療所」と呼ばれ、1961年から
活動を始めた。住民たちの健康調査がここで極秘の内にすすめられた。表向きは風土病の
一種「ブルセラ病」の研究機関だと言われていたが、診療活動をしなかったので
住民からは不気味がられた。
1990年代に入って、少しずつその資料がメディアに公開されるようになってきた。
ここには40,333人のカルテがあり、一人一人の放射能の影響が記録されている。
セミパラチンスク州のガン死亡率は他の地域と比べ3倍から4倍高く、特に食道ガンは18倍以上と
高い。被曝による死産や、流産の多発、そして先天異常の子どもの死産など、次世代への遺伝的影響が
深刻な問題だという。
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