緊急声明一刻も早い無事救出を願う!高遠さんら日本人拉致事件に関して2004/4/9 森住卓
私は昨年6月以来イラク取材で高遠さんが宿泊していたバグダッドのアンダルー スホテルに滞在し、時々彼女の活動に同行させてもらっていた。 彼女の活動を知って以来私は彼女の活動とストリートチルドレンの生活を取材し、 写真展を計画していた。今回のイラク訪問はそのことが大きな目的の一つだった。 3月末ほぼ、子供たちの取材も終えた。 彼等は親から捨てられ、空爆に身を震わせじっと耐え、米軍戦車が巻き上げるの 砂埃と騒音を子守歌にして路上で生活して来た。食べ物と愛に飢え、寂しさをシ ンナーで紛らわしていた。そんな子供たちを見つめる高遠さんの目は愛情にあふれ 彼等を全身で受け止めていた。文字通り体当たりで子供たちと接していた。そん な「ナオコ」は彼等の心の支えでした。 子供たちは「ナオコはいつ来るんだ?」「ナオコが来るまでここで待っている」 とぼろぼろになったナオコとのツインショットの写真を胸のポケットに大切にし まっていた。 そんな彼女が来るのを待ちこがれた子供たちとのふれあいを撮ろうとバグダッ ドで待っていた矢先の事件だった。 彼女はイラクへの自衛隊派兵に反対し、イラクの人道復興支援は民間NGOの手 でと、言って自ら実践していた。地元北海道で私のイラク写真展開催や講演など でお世話になった。 今回の事件は現在詳しい状況が分からないが、犯人が要求している「自衛隊の 撤退」は拘束された3人の民間人の命を守るため以前の問題で、直ちに行うべきだ。 そして、この事件の責任は憲法を無視し、自衛隊を派遣した小泉政権が全て負わ なければならない。 一刻も早く、3人を無事救出するためにも、自衛隊の即時全面撤退を要求する! 民間人までイラク人の敵に回す事はすべきでない! ましてや、高遠さんはイラクの子供たちのケアのためにイラク入りしたわけで、 イラク人と敵対するために行った訳ではない。高遠さんはストリーチルドレンの ケアと同時にイラク人の声をメールで首相官邸に送り続けていた。いずれにして もイラクに自衛隊派兵をした、小泉政権にとって好ましからざる人物。だからと いって彼等を見殺しにするな!
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