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核コンビナート

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 1991年まで、ウチノカメゴルスクは外国人立ち入り禁止の都市だった。 「あれが核工場だ」とユーリさんが指差した方角をみると沿道にそって3メートル近くある塀の 内側に大小さまざまな煙突やススで汚れた工場の建物が見えた。 原子力発電所と核兵器工場だという。ウスチ・カメノゴルスクの中心部からわずか車で数分の距離だった。

 工場が見渡せる小高い丘に車を止めて撮影を始めると5分もたたないうちに早く車に乗れとユーリさんが緊張した顔をしている。 「撮影していることが当局に見つかれば大変なことになる」と言う。ソ連が崩壊して情報公開が進んだとはいえ 依然としてKGBがこの国を支配しているのだ。

 車でさらに5分ぐらい行くと、300メートル右手に高さ数メートルの白っぽい土手のような盛り土が 見えてきた。近くまで寄れないので、どのような状態でどんなものが捨てられているかわからないが、 道路から手が届くようなところに核廃棄物の捨て場があるとは、驚きを通りこしてあきれ果ててしまう。


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