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沖縄の米軍基地


北部訓練場
北部訓練場 北部訓練場
北部訓練場 北部訓練場

休日を独身用兵舎で過ごす独身の海兵隊員
(キャンプフォスター)
土曜日の夜、沖縄市のディスコで遊んでいた海兵兵隊員
 真冬のまだ明けやらぬジャングルの中、昨夜から降り続いた雨はようやくあがり始め、明るくなりかけた空に残りの星が輝き始めていた。 羽毛の防寒着を着ていても寒いくらい冷え込んでいる。ぐっしょりと濡れた泥だらけの戦闘服を着た十数人の海兵隊員がごそごそ動きはじめている。 黒や白の迷彩を施した顔の奥から目だけがぎらぎら光っていた。ここは沖縄本島北部にある米軍の北部訓練場だ。
 沖縄本島の北部の大半を占めるヤンバルの森は、貴重な動植物が生息する自然の宝庫として知られている。 そのヤンバルの森に北部訓練場はある。その面積約8300ヘクタール。この訓練場を案内した在沖米海兵隊広報部の軍人は「ジャングルの自然は我々が守っている。 もしここが返還されたらたちまち開発されて、自然が破壊されてしまうだろう」と公言する。 しかし、キャンプハンセンなどの演習場は実弾射撃訓練で禿げ山になり無惨な姿をさらけだしている。最大の自然破壊は米軍基地そのものなのに。
航空機の飛行騒音は子どもたちの精神的安定を奪ってしまう。
(普天間基地)
F15戦闘機の出撃準備をする地上クルー
(嘉手納基地)
 国民の目には全く触れないジャングルの中で彼らは何をしているのか。そこでは連日、息も尽かせぬ激しい人殺しの訓練が行われている。 海兵隊の訓練は通常何の予告も無しに突然行われる。 ジャングル内での対ゲリラ戦訓練、斥候訓練、困難な地形での接近戦訓練、ヘリコプター降下訓練、 中でも最も過酷なのがジャングルでのコンパスだけを頼りに、食糧無しに1週間過ごすサバイバル訓練だ。 時にはハブを捕まえて食べる。そして最も楽しいのがM-16ライフル射撃訓練だという。ここにはまだ若い海兵隊委員が米本国から六ヶ月のローテーションで送り込まれてくる。 なぜ海兵隊に入ったのという問いに「海兵隊に入ることは、ふるさとの自分の家族の誇りだ、名誉なことなんだ。国への忠誠だし、世界最強の軍隊だから」と誇らしげな答えが返ってきた。
訓練に飛び立つF15戦闘機
(嘉手納基地)
伊江島で懸垂訓練する海兵隊ヘリ
海軍のKC135偵察部隊
(嘉手納基地)
 沖縄に駐留する海兵隊は陸、海、空、海兵隊の四軍の中で軍人、軍属、その家族を合わせると2万5千人。在沖米軍の半分を海兵隊が占めている。 彼らは湾岸戦争にも出撃したなぐり込み部隊だ。 今や地球のどこの紛争地にも出かけて行く。三つしかない海外遠征軍で海外に司令部を持つのは沖縄の第V海兵遠征軍だけだ。
 命や人権とは相反する殺人の訓練を日常受けている彼らは正常な人間の神経がマヒさせられている。 放火、ひき逃げ、交通事故、レイプ、強盗、住居不法侵入など彼らの沖縄県民に対する犯罪は後を絶たない。 沖縄の地元紙に海兵隊員が引き起こす事件の記事が載らない日はほとんど無い。 「良き隣人」でありたいと言い、綱紀粛正を何度米軍が叫んでみたところで、効果を表さない。その理由は彼らの訓練を見れば納得できる。
 人口120万人の沖縄に日本の四分の三の米軍基地が集中し、その面積は沖縄県の約一割を占めている。 そして、新たに普天間基地の移転で新基地計画が持ち上がっている、名護市辺野古の海上基地計画はさらに沖縄県民への基地の重圧を背負わせることになる。 戦後半世紀上にわたって米軍基地の重圧に苦しんできた沖縄県民は米軍基地からの真の解放を願っている。


沖縄の抵抗
米軍基地反対集会 米軍基地反対集会 米軍基地反対集会 ヘリ基地反対集会
米軍基地反対集会(3点) ヘリ基地反対集会
(名護市)

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